いよいよ畑づくりが本格スタートです! 今回は種を植えるための畝(うね)づくりに挑戦しました。
畑作業はほぼ初めての学生4名と教員1名です。事前に畝づくりのYou Tubeで予習しましたが、実際にやるとなるとどこから手を付けてよいやらあたふたです。でも古民家オーナーのご家族と近所の方のご助言とご協力を得ながら、合計10名ほどで作業しました。

土起こしはすでにやってくださっていたので、肥料を畑に蒔いて混ぜるところからスタート。土と肥料が混ざるようにクワで耕していきます。その後に畝づくりに挑戦です。そしてすでに種まきをしたヒマワリ畑の草取りと間引きです。
このように書くと簡単そうにみえますが、この作業だけで2時間半ほどかかりました(しかも全部は終わらず)。テニスコート2面分ほどの広さの畑を相手に、一生懸命クワやスキを土に打ち込む。背筋、二の腕の裏の筋肉、親指の付け根など、普段まったく使わない筋肉を動かしている新鮮な感覚です。体もビックリしているようです。
富士見からきてくださったSさんは手際よく草刈りをし、クワを土に入れてきれいに耕していく。「力を使うというより、うまく自然の力を利用するんだよ~」とおっしゃるが、頭と体が連動せず、すんなりとはいきません。慣れない手つきで土に挑みます。
初めての畑作業で、色々なことに気づくことができました。
第1に道具の大切さ。鍬(クワ)、鋤(スキ)、畝をまっすぐ作るための巻き尺、一定の長さ木材。こうした農具を揃えないと大変な苦労が待っています。クワでやるべきことをスコップで行うことはできません。これまでに訪れたことのある民俗資料館では、おびただしい数の農具が展示されているのをみて、「いったいコレ、何に使うんだろう?」と思っていました。しかし実際に自分で畑作業をやってみると、大小すべての道具に意味があるのろうと想像することができます。農機具以外にも、日よけの帽子と日焼け止め、軍手やグローブ、汗拭きタオル、長靴、水分補給の飲料、農作業に適した服装、虫よけも必要。「段取り八部」を実感。
第2に時間帯。私たちは9時に集合で農作業を始めました。しかし10時半にはかなりの暑さ。陽に当たっていると、30度近くあるように感じます。汗もにじんできます。「もっと暑くなってきたら朝早くからしかできないよね」と。農作業は朝ですね。
第3に人数。畑の広さにもよるでしょうが、テニスコート2面ほどの大胡ベースの畑、ひまわり畑も含めるとテニスコート3面にはなりそうな広さ。これだと一人で行うのはもちろん不可能。私の感覚だと、テニスコート1面に対してダブルス対決ができるくらいの人数がいるとありがたいです。
https://youtube.com/shorts/KNTwmGQbV8U?feature=share
↑ 動画も入れてみました
第4に幾何学。畝はまっすぐにする。隣との間隔は60cmの木材一つ分。種を植えるのは足一つ分の等間隔。適当に種を蒔いて野菜が生えてくると思ったらとんだ大間違い。規則正しく植えるのがとても大事。
第5に畑作業の頻度。雑草はすぐに生えてきます。毎日畑に来られる場合はよいですが、1週間に1回ならマルチとよばれるビニールシートをはった方が便利だとSさんのご指摘。「ただしマルチは廃棄物なので、環境のことを考えればできれば使いたくないよね」とのこと。確かに!
第6に移動距離。家庭菜園のような距離感なら毎日作業もしやすいです。しかし遠いほど難しくなります。大学から車で25分ほどなので遠いわけではないですが、(同じ大学の農業学生プロジェクト「共愛ファーム」のように)校舎から歩いて行ける距離でもありません。当番制で継続するなどの工夫が必要そうです。
最後にたのしみ。「この作業が終わったら休憩しよう…」「これが収穫できたらどんなふうにして食べよう」などを考えながら畑作業をするのがとてもたのしいです。畑作業をしながらのおしゃべりもたのしいです。農作業からいろいろな歌が生まれたというのもしごくもっともと納得です。
なお大胡ベースの採集ゾーンでは、フキとタケノコをゲットです。
この後はいよいよ夏野菜の種植えです!
(鈴木鉄忠)